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ちゅーちゅー(ねずみ)による音楽情報ブログ。歌詞やライブだけでなくMVの世界観やストーリーにも注目するブログです。

欅坂46「黒い羊」の歌詞とMVを考察する 絶望的な世界を生きて悪目立ちするあなたへ

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こんにちは、ちゅーちゅーです。

本記事では欅坂46の「黒い羊」の歌詞とMVを考察します。

ちなみに欅坂46の曲は本ブログで何回か考察しています。

www.mousemusicblog.com

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欅坂46の「黒い羊」は歌詞もMVも素晴らしいですので、ぜひ聞いてください!

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1.黒い羊はどのような曲か

1-1.欅坂46「黒い羊」の概要

欅坂46「黒い羊」は秋元康が作詞、ナスカが作曲した。2019年2月27日に8枚目のシングルとして発売されました。

1-2.黒い羊の意味とは?

黒い羊とは、「のけ者」「やっかい者」「見捨てられた者」「変わり者」という意味を持っています。

白い羊の群れに一匹だけ混ざった黒い羊が仲間と認められずに排除されてしまう聖書の内容にちなんでつけられた「黒い羊効果」という集団心理学が由来です。

つまりこの曲は、仲間でありながらもその集団に馴染めない者を決して仲間とは認めず、厄介者として迫害したり、排除してしまう様なことを表現している曲だと思われます。

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2.歌詞を考察する

 ※ちなみに以下からは自分なりの勝手な解釈であって、正解とかでないので、そこのところはご了承ください。

2-1.1番Aメロ

信号は青なのか それとも緑なのか どっちなんだ
あやふやなものは はっきりさせたい

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 何が真実なのかはっきりさせたいということでないでしょうか。つまり「自分が黒い羊かどうか」をはっきりさせたいということです。

夕暮れ時の商店街の 雑踏を通り抜けるのが面倒で
踏切を渡って遠回りして帰る

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

これは他の人と関わりたくないということです。集団の中で自分が居づらい関係になった為、その集団と会いたくないことを示しています。

2-2.1番Bメロ

 放課後の教室は苦手だ
その場にいるだけで 分かり合えてるようで
話し合いにならないし
白けてしまった僕は無口になる

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 これは集団に合わせて生きているだけで、その集団内の人間がまるで全てが分かり合えているような感覚になる。それが嫌だと言っています。つまり自分を殺して周りに合わせるより自分の意思で生きたいということを示しています。

言いたいこと言い合って
解決しようなんて楽天的すぎるよ
誰かがためいきをついた
そうそれが本当の声だろう

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 この「言いたいこと~楽天的すぎるよ」は、言いたいことを言い合っても結局はみんなが自分を押し殺すから意味ないことだと言っています。つまり本音を言い合って解決は不可能ということ。

「誰かがためいき~本当の声だろう」は、言いたいことを言い合うと誰かが自分を押し殺すことになるため本当は嫌だけど周りに合わせることになる。その為、言いたいことを言い合うのは誰かにとっては嫌な意見に合わせることになるという意味を持っています。

2-3.1番サビ

黒い羊 そうだ僕だけがいなくなればいいんだ
そうすれば止まってた 針はまた動き出すんだろう
全員が納得する そんな答えなんかあるものか

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 サビでは自分は黒い羊だと言っています。つまり自分は周りとは違う意見を持っていて、その為に周りから悪くみられる。「それならいっそいなくなればいいんだ」と投げやりになっています。自分さえいなくなれば反対の意見はなくなるため先に進めるということです。

反対が僕だけなら いっそ無視すればいいんだ
みんなから説得される方が 居心地悪くなる
目配せしている仲間には 僕は厄介者でしかない

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 この歌詞も自分が厄介者だと言っています。自分だけ反対の意見なら無視をしてくれと言っています。目配せしている仲間とは恐らく周りに意見を合わせている人間ということを示唆していると思われます。つまり本当は自分と同じ意見の為に分かり合えるように見えるが、実際は周りに合わせている為に敵になっているということを言っています。

2-4.2番Aメロ

真っ白な群れに悪目立ちしてる
自分だけが真っ黒な羊 と言ったって
同じ色に染まりたくないんだよ

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 自分だけが黒い羊で周りと反対の意見を持っているがゆえに仲間外れにされているけど、だからと言って自分を殺してまで周りに合わせたくないということを言っています。

薄暗い部屋の明かりをつける
タイミングって一体いつなんだろう
スマホには愛のない過去だけが 残ってる

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 薄暗い部屋の明かりとは、恐らく心のことを指していると思われます。つまり、「心を開くタイミングはいつなんだ」ということを言っていると思われます。そして、スマホに愛のない過去だけが残っているでは、LINE等のメッセージは本音ではなく、うわべだけの会話でしていてそれが残っているため、愛のない過去だけが残っていると歌っています。

人間関係の答え合わせなんか 僕にはできないし
そこに居なければ良かったと後悔する

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 人間関係の答え合わせとは、恐らく意見の衝突だと思われます。つまり意見の衝突等の言い争いが起きた際に上手くまとめることが出来ないし、自分が邪魔者扱いされるためその場に居なければ良かったと言っています。

2-5.2番Bメロ

人生の大半は思うようにはいかない
納得出来ないことばかりだし 諦めろと諭されてたけど
それならやっぱ納得なんかしないまま
その度に何度も唾を吐いて
噛み付いちゃいけませんか

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 人生は思うようにいかないから諦めろと言われても納得出来ないと言っています。それどころか、「その度に何度も唾を吐いて噛み付いちゃいけませんか」から、そう言ってくる大人に反論や反抗すると言っています。

No…No…No…No…
全部僕のせいだ

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 最終的に周りから邪魔者扱いされるのは「全部自分が周りに合わせないせいだ」と自分を責めています。

2-6.2番サビ

 黒い羊 そうだ僕だけがいなくなればいいんだ
そうすれば止まってた 針はまた動き出すんだろう
全員が納得するそんな 答えなんかあるものか

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 1番のサビと同じです。自分さえ居なければ組織は動くと言っています。

反対が僕だけなら いっそ無視すればいいんだ
みんなから説得される方が 居心地悪くなる
目配せしている仲間には 僕は厄介者でしかない
わかってるよ

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 こちらも一番のサビと同様です。しかし最後に「わかってるよ」と歌っていることから、周りに合わせないと邪魔者扱いされるのは分かっているけど、それが出来ないことを指しています。

2-7.終盤

白い羊 なんて僕は絶対なりたくないんだ
そうなった瞬間に 僕は僕じゃなくなってしまうよ
周りと違うその事で 誰かに迷惑かけたか

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 ここでの白い羊とは自分を殺して周りに染まることです。そんな白い羊になりたくないと歌っています。自分を殺して周りに染まったら自分でなくなると言っています。

髪の毛を染めろ という大人は何が気に入らない
反逆の象徴に なるとでも思っているのか
自分の色とは違う それだけで厄介者か

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 「髪の毛を染めろという大人は~」は、周りに合わせろと言ってくる大人の比喩表現です。周りと違うことで文句を言ってくる大人が納得できないことを言っています。

oh
自らの真実を捨て 白い羊のフリをするものよ
黒い羊を見つけ指をさして笑うのか
それなら僕らはいつだって
それでも僕はいつだって
ここで悪目立ちしてよう

※黒い羊の歌詞より 作詞:秋元康

 ここでは、自分を殺して周りに染まっている人は自分らしく生きている人に対して笑えるかと言っています。つまり自分らしく生きようと言っています。そして最後には悪目立ちしようと言っていることから自分らしく生きる決意を感じました。

3.MVを考察する

 黒い羊のMVも考察しました。MVも歌詞と同様に様々な解釈が出来る映像となっていました。ワンカット進んでいく構成となっています。

MVでたびたび登場する彼岸花ですが、花言葉は「情熱」、「独立」、「最下位」、「あきらめ」、「転生」、「悲しい思い出」の為MVにはそれらの意味が込められていると思われます。

3-1.1番

冒頭は自殺現場から始まります。ここのシーンは様々な考察の意見がありますが、私は白い羊に負けて自分が殺された(自分を押し殺して周りに染まる)と思われます。

 

平手さんが彼岸花を持ちながら進んでいきます。歩いている周りではいじめなどの様々な絶望が起きています。

例えば、26秒では両親から勉強や進路のことで決めつけるようにものを言われ、それに反抗していると思われる尾関。

 

52秒ではいじめられている女子高生の小林。後ろのロッカーには「Black Sheep(黒い羊)」の文字があります。

1分2秒では携帯を見てうすら笑いを浮かべた後、絶望したようにふらふらと歩く小池。

恐らく、SNSで白い羊側の人間から悪口を言われたのでしょう。

それらから、1番のMVでは黒い羊が苦しんでいる世界を描いていると思われます。

ただし1分5秒で出てくる菅井だけは白い羊だと思われます。

それは服が白であることやサビで黒い羊である平手さんを突き飛ばすことから菅井は白い羊だと想像できます。

 

またMVでは、菅井は自分が好きだと思うデザインではクライアントを満足させられず、仕事を得るためには自分を殺して白い羊になって周りが望むものを作ったから白い羊だと想像しました。

 

3-2.2番

 2番のMVでは白い羊になって絶望している世界を描いていると思われます。それは1番ではメンバーが絶望的に追い詰められている描写が多かったですが、2番では全体的に無表情で歩いていたり立っていたりする描写が多かったからです。

それは恐らく自分を殺して白い羊になったら周りから拒絶されることはなくなったものの自分を殺したがゆえに自分を失って、無表情になって歩いていたり止まっていると思われます。

2番では自由ではない、周りに縛られている、自分を失っているといった描写が1番と比べて非常に多いです。

 

1分58秒では、ねるが紙を持って歩いています。無表情であることとスーツ姿から、白い羊になって自分を殺して周りに合わせても不採用の通知になるということを表していると思われます。

 

2分0秒にある手すり部分に鎖やチューブで雁字搦めにされた赤ちゃんの人形。幼児期からの虐待など家族との在り方に問題があり、それに囚われたまま大人になったアダルトチルドレンを表現していると思われます。

 

2分9秒では、手の中の青い鳥をそっと撫でる梨加。青い鳥は自由の象徴です。しかし青い鳥は全く動かないです。そこから飛べないのは自由ではないということを表現しています。

 

ただし平手さんはまだ黒い羊です。それは、2分35秒で周りから非難されて苦しんでいる描写があるからです。そこから周りの白い羊からのけ者だと非難されています。そこで彼岸花を失ってしまいます。

 

2番のサビでは、周りから拒絶され続けています。これは周りのメンバーは自分を殺して白い羊になったが、平手さんは黒い羊です。そこから自分が黒い羊がゆえに周りから拒絶され続けていると思われます。そこで自分が黒い羊であることに絶望を感じています。

 

3-3.終盤

終盤のMVでは黒い羊として生きていくことの決意を描いていると思われます。

終盤、子供から彼岸花を渡されます。そして屋上に上がった後何か叫んでいます。これは推測ですが「僕だけでいい」と叫んでいると思います。「例えみんなと違うと否定されても僕は僕だ」という意味合いを持っています。

 

その後、屋上にいる人たちと抱き合っていきます。これは白い羊の相手と向かい合っていると思われます。そこで拒絶されていないことから白い羊側に心が動かされ想いが通じたと解釈出来ます。

また男性に投げ飛ばされるも、白いシャツの女性が受け止めます。そして女性は平手さんが落としてしまった彼岸花を拾い上げ、平手さんを受け止め、強く抱きしめた後そのまま平手を押し出します。そのことから、こちらも白い羊側だったが心が動かされ黒い羊を受け止めるようになったと思われます。

 

最後、平手さん側に他のメンバーが歩いているのは想いが通じて黒い羊側も受け入れて寄り添っていくことが描かれています。

そして、この曲の象徴でもある彼岸花を大事そうに抱きしめ終わります。

 

4.まとめ

以上です。黒い羊は5000字以上書いても説明しきれないくらい深い歌詞とMVでした。更に人によって考察が全然違うため様々な考察が出来て、とても深いMVだという事が面白いです。

少数派が理解されない絶望的な世界でも必ず光があるし味方がいる。そんなことをこの曲のMVでは描かれていて、とても感動しました。

もっと色々な人に見てもらいたいMV。そして聴いてもらいたい曲でした。